笠原仙一 詩の広場
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三島と対峙する死に方を願う
三島と対峙する死に方を願う
笠原仙一
あと少ししかない命の中で
何を遠慮するのだ 何を臆病がるのだ
このまま流されていくならば
絶望が 怨嗟が日本を襲う
ひととして闘うのだ 声を上げるのだ
滅びの中で座して死を待つか 座して死を待つか
いな いな 否 だ
おー もう
悲しいかな日本人には 美しかった山河もない
文化や誇りは アメリカの独占商業主義に破壊されて
優しくて誠実な人々は 居場所を失い
孤独に泣いている
今にもう日本は
北朝鮮や中国のような軍事独裁国家となり
悲しいほどの格差に満ち
日本の大地は放射能によって汚染が拡大されるだろう
そして 昔あこがれた良心や理性 真理や自由平等平和という世界
日本国憲法の精神などはとうの昔の話となって
我らを嗤うのは
支配するのは襲うのは 人の顔をした餓鬼
ネオナチ輩(やから)
傲慢強欲なテレビやマスコミの輩
我が物顔で泳いでいる腰振るヒラメ
グルメを楽しむ権力者やセレブの世界が広がるだろう
こんな現実のなか 俺はもう意地だけで
片田舎のシャッター街で店を開くが
一流の漆職人 地域文化復興 詩人 ロマン・ロランを夢見て
仏陀を夢見て頑張ろうとは思うが いつまで持つか
あと少ししかないいとおしい命
このまま年老いて病院の中で死を待つか
一矢報いずに死を待つか
いな いな 否 三島と対峙する死に方をひたすら願う
ひたすら手を合わす
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2016-02-14
笠原仙一最新の詩紹介
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年を重ねることへの楽しみ
年を重ねることへの楽しみ
今年は暖冬と聞いていたのに、突然寒波がやってきた。若い頃は冬も楽しみで、子供たちとスキーにもよく行ったし、雪の降る景色にも心が弾んだものだ。でも、六十を過ぎた今は、寒さが骨身に凍みてとても辛い。その上、年末に過労で倒れた衝撃は大きく、死が目の前に迫ってきた。だから今年は、春への思いが今まで以上に心に切なく募る。
そんな私の春を待つ楽しみの一つに、家の近くの有名な大寶寺の枝垂れ桜がある。そして昨年は大寶寺の御前と桜を愛でながら酒を飲む機会を得た。御前は手を合わせて、「ああ、今年も一年に一度の桜の観音様に出会えた。ありがたやありがたや」と桜を拝んでいた。私はその時の嬉しそうに拝む御前のお姿を思い出すたびに、昔の日本人がなぜ桜をあんなにも愛したのか深く分かった気がした。
それは、死があまりにも身近にあった無常の中で、厳しい冬をやっと生き延びて美しい桜や野山に今年も出会えた喜びは、現代人には想像できないほどにひとしおだったのだろうということだ。息吹に満ちた春の美しい光景が、この世の極楽、死を耐えた終末の中からの光、命の復活のように感じられたのではなかろうか。思えば、日本の伝統的な美の多くは、生の無常、死を強烈に意識するが故に命あるものへのあわれの共感と、永遠への憧れを求めた厳粛な美、凛とした美、解放された自在な境地の美であったように思われる。確かに西行や芭蕉の求めた世界、幽玄も侘びも寂びもかるみも、みなそのような世界であった。
人は、体が元気で豊かな生活に満ちると、つい傲慢になってしまう。本当の美や心の真は、そのような人には寄り付かないのではないか。体が衰え、生活や未来への不安を抱えて生きざるを得ないこれからこそ、逆に言えば、自分の精進次第で、本当の美や生きている喜び、人のやさしさと出会える機会が多くなるのではないか。そんなことをしみじみと思いながら、病み上がりの私には、年を重ねることへの楽しみがまた一つ増えたようだ。
2016-02-14
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